オーストラリア
アリススプリングス

 アリススプリングス(Alice Springs)は、オーストラリアの北部準州にある都市です。単に「The Alice」とも呼ばれています。人口は約3万人で、北部準州では州都のダーウィンについで2番目に大きいです。古くからこの地に居住するアボリジニ、アレント(Arrente)族はこの地をムバーントゥワ(Mparntwe)と呼んでいます。
 大陸のほぼ中央に位置するため、海から800km近く離れており、ダーウィンやアデレードといった大都市からも1500km近く離れており、地理的に隔絶されています。現在はアデレードとダーウィンを結ぶ大陸縦断鉄道の中間地点となっていますが、大陸縦断鉄道が2004年に全通するまでは鉄道と自動車交通の接点となっていました。またウルル(エアーズロック)やカタ・ジュタ、キングスキャニオンへの観光拠点となっています。
 
 もともとはスチュアート (Stuart) と名付けられ、アウトバックの南北交通の拠点として建設されまし。スチュアートにはアウトバック最大の電報局が設けられ、ロンドンからシドニーまでをつなぐ遠大な電報網の重要な基地ともなっていました。この電報局のすぐそばに湧き水があり、この湧き水が、時の南オーストラリア州(当時北部準州は南オーストラリア州が管轄していた)郵政局長チャールズ・トッド (Charles Todd) の妻アリス・トッド (Alice Todd) にちなんで、アリススプリングと名付けられました。電報局もアリススプリングスを名乗ったため、次第にスチュワートよりもアリススプリングスが一般的な呼称となりました。1929年にアデレードからの鉄道がスチュアートに達し、駅が既存市街地の南部に設けられたため街自体も南側に移動しています。アリススプリングス(湧き水)からは離れたものの、地元ではこの名を街の名前として使う人が多く、議論の末1933年には正式にスチュアートはアリススプリングスに名称変更されました。なおアデレードからアリススプリングスを通ってダーウィンにいたる道路は現在もスチュワートハイウェイと呼ばれています。

アリススプリングスへの行き方

 飛行機:シドニー、アデレード、ケアンズ、パース等のオーストラリアの所要都市からのフライトがあります。
 長距離バス:アデレード〜エアーズロック〜アリススプリングスが約23時間、ダーウィン28時間。
 鉄道:アデレード21時間。
 
アリススプリングスのホテル

アリススプリングスの観光名所

 アンザックヒル(Anzac Hill):ダウンタウンの北外れにある丘です。アリススプリングを一望できます。アリスの町を取り囲むように立っているヘビツリーギャップとみどり豊かなアリスの街並みが印象的です。
 
 旧電信中継所(Old Telegraph Station):1895〜1905年までアデレードからダーウィンまでの大陸通信網の中継基地として使用されました。当時の石造りの建物が保存され、建物内には機材や家具が展示されています。すぐ脇のトッド川の川床にある泉が「アリスの泉」です。街の北、約3kmの場所にあります。
 
 ガン保存協会(Ghan Preservation Society):オーストラリアの豪華列車「ザ・ガン号」を展示しています。アデレード〜アリススプリングス間の鉄道は、1929年から1980年までは狭軌鉄道で、蒸気機関車で牽引した客車は狭く質素なものでした。ガン保存協会では、線路や当時のアリススプリングス駅を移築し車両を公開しています。
 
 アクティビティ:アリススプリングでは、フロンティア・キャメル・ツアー(ラクダでのツアー、1時間から6日間)や熱気球ツアー(朝、30分程度)を体験することが出来ます。
 

 

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